どみなんとの備忘録

ゴリラのじゆうちょうです

【翻訳記事】5 Sideboarding Tips

 今回はサイドボーディングの記事を訳しました。今回も出典はChannelFireBallからです。

 

元記事:5 Sideboarding Tips

 

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  サイドボーディングというのは扱いにくいテーマである。しばしば私はサイドボーディングについて書こうと思ったが、しかし、そうしようと決心したことはなかった。このテーマについて記事を書こうと思うほど、私は自分のサイドボーディングの能力について充分に満足したことはない。

 しかし、去年の1年間で着実に向上させることが出来たスキルでもある。近年、競技マジックではサイドボーディング技術が成功するための促進剤の1つとなっている。サイドボードはただ雑多なヘイトカードを詰め込んだだけのものになってしまいがちだ。こういったサイドボードを作る人間はキチンと設計しているではないため、結果的にサイドボーディングというのは1つの技術となり、成功を収めるのに必修のスキルとなったのだ。

 ここでは、私が見つけた、サイドボーディングの価値を最大化するコツをお話しようと思う。

#5) 脆弱性を見つけよう
 何をサイドインしてサイドアウトするかを話し合う前に、まずは何故特定のカードが抜かれたり入れられたりするのかを理解しよう。これはプランを立てようという話でもある。プランというのは、対戦相手の戦術に存在する脆弱性を利用することをベースに考えられるべきだ。

 ダーツ盤の手法はよくサイドボーディングで見かける間違いだ。プレイヤーは各マッチで”良いカード”をサイドインし、”あまり良くないカード”をサイドアウトすることに終始してしまいがちである。それはダーツ盤に眼を閉じてダーツを投げ、上手くいくことを祈るということに似ている。しばしば、殆ど良くないか、少し良いというだけのカードと、元から入ってたカードを交換するだけになってしまう。目をつぶってダーツするこの方法は首尾一貫した戦略に明らかに太刀打ち出来ないものだ。

 全てのデッキはどれも脆弱性を持っている。トーナメントに居てもおかしくないデッキの脆弱性を見つけるのは最初のステップだ。”どうして対戦相手のデッキは全てのトーナメントで勝ってるデッキではないのだ?”というのは簡単な質問だ。その答えは、しばしば相手のデッキの脆弱性をあぶり出すことになる。例えば、”それはマナベースが悪いからだ”などといった理由を見つけよう。悪い土地基盤を攻撃する方法はたくさん有り、例えば素早く動くだとか、邪魔をするように動くだとか、相手がマナを安定させるために動く浅いターンを自分のプランを確立させるために動くといったことだ。それはデッキによって違うが、しかし利用価値の高いものである。

 ありふれた脆弱性は特定のカードに対する弱点だ。エンチャントの対処に困るデッキも有れば、アーティファクト、プレインズウォーカーの対処に困るデッキも有る。特定のカードや特定の種類のカードに非常に依存したデッキも有る。恐らくそれらのデッキはフラッドし易いだとか、ガス欠になり易いだとか、あるカード群に太刀打ち出来ないとか、非常に遅いなどといった欠点が有るだろう。ラリーデッキは《集合した中隊/Collected Company(DTK)》や《先祖の結集/Rally the Ancestors(FRF)》のために飛行クリーチャーや打ち消しと戦わなければならない。ランプデッキはランパンのスペルだけを引いたり、大きいスペルだけを引いても勝てないし、ジェスカイブラックはプレインズウォーカー相手に苦戦してしまう。

#4) 盤面のための盤面
 相手の戦術の脆弱性を攻撃する方法を一度理解したならば、次のステップはそのプランをすぐさま捨て去ることだ。OK、多分全くそれというわけではないだろう。しかし、我々は相手も案を持っているということを考慮しなければならない。我々は1ゲーム目だけを考えればいいわけではなく、2ゲーム目や3ゲーム目に敵が立てるであろうプランに対するプランを立てる必要が有る。

 我々は相手の脆弱性を突こうとしているが、しかし、それを違う方法でやらなければならない。何故なら、彼らはきっとその脆弱性を守ろうとするからだ。相手のデッキがプレインズウォーカーに弱いとする。我々の最初のサイドボーディングのプランはプレインズウォーカーを中心としたものになるだろう。しかし、対戦相手はサイドボーディングでプレインズウォーカーに対するカードを入れてくる。我々は私達のプレインズウォーカーを守る戦略にシフトしなければならないかもしれない。また、相手が過剰にカードを入れてくるならばプレインズウォーカー戦略を完全に諦めることで、相手に新たな脆弱性を作ることも考えられる。

#3) 再評価と作り直し
 あらゆるマッチはサイドボーディング後のゲームが2ゲーム有る。よくある間違いは、2ゲーム目のサイドボードだけを考え、そして2ゲーム目に起きたことを吟味せず3ゲーム目には何も変えないという間違いだ。対戦相手のサイドボーディングはどうだったのか、そして3ゲーム目はどうなりそうなのかを予想するのは重要なことである。新たな情報が得られたときはサイドボードのプランを再評価することは避けられないし、必要ならば行うべきである。対戦相手のサイドボードプランは恐らく脆弱性を隠すものであるだろうが、しかし、別の脆弱性を曝すことになる。そして2ゲーム目と3ゲーム目の間でサイドボーディングをしなければその脆弱性を突くことは出来ない。

#2) 先手 vs. 後手
 もう1つの考慮しなければならない問題は先手なのか後手なのかという問題だ。いくつかのカード(《白蘭の騎士/Knight of the White Orchid(DDG)》等)は先手であるか後手であるかに大きく依存している。しかし、これらの明らかに後手を取るべきカードを越えてさえ、我々は先手を取りたいと考えるかもしれない。先手の場合、よりアクティブに、そして脅威を打ち出していく役割を演じ、後手の場合は脅威に対応していく役割を演じるというのが一般的な原則だ。先手を取れるというのは大きなテンポアドバンテージであるし、そしてそれを逃すようなサイドボードであれば、大きな損失をしていることになる。例えば、自分から行動を起こしていく用意をしているにも関わらず、対戦相手が先にターンを進めているならば、それらの準備は全て裏目となってしまう。そんなことをする代わりに、我々は相手の行動にアクションを取るという準備をし、より長いゲームプランを立て、後手での1枚の優位を最大に活かすことが出来たはずだ。

 どういったものかはわからないが、多くの直線的なマッチアップ(アグロ vs. コンボのような)では先手であろうが後手であろうがあまり変わりはない。我々の持つプランで勝つためにどうするかを考えるだけでよい。これは大きいアクションを上手くこなさなければならない複雑なマッチアップでこそ重要になる。

#1) Overboardしない
 実はこのサイドボーディング tipsのために作られた言葉がある。1800年台、船舶は一般的な輸送手段だった。ありがたいことに、今では事情が違ってはいる。狭くて満員で暗い部屋に見知らぬ人と詰め込まれて船酔いの旅をする必要はなくなり、縛られながら運動不足な空の旅を代わりにしている。200年の技術的進歩は驚くほどだ。

 不幸なことに、1800年台の船による旅は現在のものに比べてかなり遅い。船に何日、何週間、何ヶ月、も載っていることも有ったかもしれない。そして暇になった乗員は、その暇を潰すためにいちかばちかの競技的なマジックをした。時々かなりヒートアップするため、普通人々は短剣を持ってサイドボードをする人を脅かし、そして結果としてゲームを失った。

 ある緊迫したレガシーでのストーム対マーフォークを取り上げてみよう。ストーム側は最後は大量のキャントリップでハンドをいっぱいにしたいのに、しかし、ゲームの中では《突然の衰微/Abrupt Decay(RTR)》や《花の絨毯/Carpet of Flowers(USG)》、《ザンティッドの大群/Xantid Swarm(SCG)》などの対応するカードを引き続けることとなってしまった。観衆はストーム側のプレイヤーがサイドカードを引く度に”overboardedだ”と繰り返した。それが更に繰り返えされると、言葉はよりシンプルなものになり、”overboardマン”と呼ぶようになった。彼はアトランティスの王の膝下に連れて行かれ、やがて魚の群れとともに溺れているのを発見された。

 それは”overboardマン”という言葉が生まれた宿命的な夜だった。文字通り、乗員が船から落ちるということを表す言葉だったが、これからはサイドボーディングでミスをする人間を指す言葉として知られるようになるだろう。歴史は偉大か?歴史を合うように書き換えるのも偉大ではないだろうか?うん。それはそうだろう。

 ここでのポイントはサイドボーディングで多くのカードを入れ過ぎてはいけないということだ。起こりやすいことであるし、実は一般的な負け筋でもあるのだ。時々、サイドから除去や打ち消しといった対応するカードをサイドから多く入れてしまったがために、我々のデッキの中心となる戦略を自分から細くし、負けるリスクを上げている場合がある。特にアグレッシブなデッキで、メイン戦から既にある程度相手のデッキに有利がついているデッキであるならば、最高のサイドボーディングとは全くサイドボーディングしないことなのだ。 あまり気を働かせ過ぎたり、過剰にカードをサイドから投入することは、むしろ良いマッチアップを悪いマッチアップにまで落とすこともある。

 overboardして海に落っこちないように。そしてoverboardして負けないように。